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セカンドオピニオン
セカンドオピニオンに関する問い合わせ
セカンドオピニオンの法律相談に対応していますかという電話をいただくことが時折あります。はい、対応しておりますと回答したいところですが、問題はそう簡単ではありません。
「セカンドオピニオン」制度は、医療の世界ではかなりの程度定着してきましたが、弁護士の世界では、まだ、あまり定着していません。それにはいくつかの原因が考えられます。
セカンドオピニオンが定着しない原因
まず、その第1の原因は、病気の世界には「標準治療」というものがあるのに、法的トラブルについては「標準治療」といえるようなものがないことがあげられます。
「標準治療」がある病気の場合には、保険診療の範囲内で治療を受けようと思えば、どこの病院、どの医師のもとで治療を受けたとしても、それほど大きな差異が生じません。
ところが、法的トラブルの場合、明らかな誤りとか、弁護過誤の場合は別として、解決に至るルートがたくさんあり、どのルートをたどるのが、最も能率的、効果的なのかは、大げさに言えば神様にしかわかりません。
ですから、他の弁護士が選択したり、選択しそうになっていたりする解決方法が妥当なものか、そうでないものかについて断定的な意見を述べることがかなり困難なのです。
第2の原因は、一人一人の弁護士の間の力量に差異があり過ぎるということです。特定の解決方法との関係でみても、一人一人の弁護士の、示談交渉や訴訟の進め方についての力量は千差万別であって、そのやり方で最良の結果をもたらすことのできる弁護士もいれば、最悪の結果に陥ってしまう弁護士もいます。
特に、ロースクール制度が設けられた最近では、経験不足から、信じられないようなやり方を選択したり、示談交渉の稚拙さや、法律知識の不足から勝てるはずの訴訟において簡単に負けてしまったりするような若手弁護士が現れてきており、彼らのやり方を見ていると、むしろ、法律事案が発生してしまった場合には、最も良い結果を手に入れるための最良の方法は、通常以上のレベルの弁護士を見つけることであろうと痛感してしまうほどです。
いずれにしても、比較される弁護士の力量について判断できないために、セカンドオピニオンを提示することがかなり困難なのです。簡単に言えば、ファーストオピニオンしか提供できないということです。
第3の原因としては、弁護士は、他の弁護士の仕事の進め方について批判することを嫌う傾向にあることが挙げられます。
セカンドオピニオンを気楽に述べる弁護士よりも、実際にその法的トラブルを担当している弁護士の方が、その事案に詳しいわけですから、ただ、ひと通り記録を検討しただけの弁護士が、やたらに批判的な意見を述べて、仮にその助言の内容が担当弁護士の耳に入ってしまったような場合、担当弁護士から業務妨害だとその逆鱗に触れたり、反対に懲戒請求を受けたりするおそれもあります。
自分が担当弁護士の立場に立てば、大した根拠もなく、自分のやり方について批判している弁護士がいると耳にすれば、この上なく怒りを覚えますしあまりに無責任に批判していると思えば懲戒請求することも考えます。
このような事情から、他の弁護士のことを批判したくないという気持ちが強くなってしまうのです。
第4の原因としては、セカンドオピニオンの結果によっては、依頼者が、先に依頼していた弁護士を解任してしまい、こちらに乗り換えてしまったというような場合には、結果的には他の弁護士の仕事を奪ってしまったと捉えられてしまうことも考えられ、このことが弁護士法で禁止している横取り事項に触れてしまうため、場合によっては、その仕事を奪われた弁護士から懲戒の申し立てを受けてしまうおそれがあるということも挙げられます。
セカンドオピニオンを求められる時期
セカンドオピニオンを求められる時期としては、最も多いのは、何らかの法的トラブルが発生してしまって、まずある弁護士を訪問して法律相談を受けたものの、納得のいく結果が得られないというケースがあります。この場合には、比較的気楽にセカンドオピニオンを申し上げることができます。
まだ、他の弁護士がその事件に着手しているわけではありませんから、どのような意見を差し上げても、その弁護士を批判することにならないからです。
次に多いケースとしては、既に他の弁護士がその事件に着手している場合や、第1審の判決を受けた後のタイミングで求められるケースです。
この場合には、セカンドオピニオンを差し上げるにあたっては、かなり慎重にならざるを得ません。
やたらな意見を申し上げるとその弁護士のやり方を批判する結果になってしまうことが多くなってしまうからです。このような場合、私であればこのような方法をとったと思われますという程度の言い方をすることになってしまいます。
最後に、その事件の処理が完全に終了してしまった後にセカンドオピニオンを求められることもあります。生じた結果に全く満足していない依頼者が、担当していた弁護士を懲戒請求しようとしているような場合です。
この場合には、批判的な意見を申し上げることが直ちにその弁護士に対する否定につながりますので、明らかに間違った方法をとっていた場合以外は、かなり遠回しに、ほかの方法もあったかもしれませんねという程度の発言で済ませることになります。
当事務所においてセカンドオピニオンをお受けする場合
以上のような考え方ですから、当事務所においては、セカンドオピニオンに対応することについてはそれほど積極的ではありません。
ただ、どうしてもと申し込まれる場合もありますが、そのような場合には、あくまでもこれは私個人の意見ですとお断りしたうえでセカンドオピニオンを差し上げることにしております。
ただ、そうはいっても、過去に40年以上弁護士の仕事を続け、この間に2000件以上の訴訟を体験してきた立場からすると、明らかに誤ったやり方をしてきたと思われる事案や、かなりの程度手抜きをしているなと感じる事案、別のルートを採ればまだよい方向に転じることが間に合うと思われる場合などには、かなり率直な意見を申し上げる場合もあります、その相談者の方がお気の毒だと思われるからです。
最後に、セカンドオピニオンは、医療の場合もそうですが、法的トラブルの場合にも、あくまでも参考意見であるに過ぎないとご理解いただきたいと思います。
ステージの進んでしまっているがんの患者に対して、ある医師は手術を勧め、ある医師は抗がん剤と放射線を勧め、またある医師は何もせずに放置することを勧めるかもしれません。この意見のいずれにも一理はあるはずなのです。
この異なる意見の中から、どの方法を選択するか、それは患者であるあなた自身なのですが、法的トラブルに対するセカンドオピニオンについても同じことが言えるのです。
セカンドオピニオンの法律相談に対応していますかという電話をいただくことが時折あります。はい、対応しておりますと回答したいところですが、問題はそう簡単ではありません。
「セカンドオピニオン」制度は、医療の世界ではかなりの程度定着してきましたが、弁護士の世界では、まだ、あまり定着していません。それにはいくつかの原因が考えられます。
セカンドオピニオンが定着しない原因
まず、その第1の原因は、病気の世界には「標準治療」というものがあるのに、法的トラブルについては「標準治療」といえるようなものがないことがあげられます。
「標準治療」がある病気の場合には、保険診療の範囲内で治療を受けようと思えば、どこの病院、どの医師のもとで治療を受けたとしても、それほど大きな差異が生じません。
ところが、法的トラブルの場合、明らかな誤りとか、弁護過誤の場合は別として、解決に至るルートがたくさんあり、どのルートをたどるのが、最も能率的、効果的なのかは、大げさに言えば神様にしかわかりません。
ですから、他の弁護士が選択したり、選択しそうになっていたりする解決方法が妥当なものか、そうでないものかについて断定的な意見を述べることがかなり困難なのです。
第2の原因は、一人一人の弁護士の間の力量に差異があり過ぎるということです。特定の解決方法との関係でみても、一人一人の弁護士の、示談交渉や訴訟の進め方についての力量は千差万別であって、そのやり方で最良の結果をもたらすことのできる弁護士もいれば、最悪の結果に陥ってしまう弁護士もいます。
特に、ロースクール制度が設けられた最近では、経験不足から、信じられないようなやり方を選択したり、示談交渉の稚拙さや、法律知識の不足から勝てるはずの訴訟において簡単に負けてしまったりするような若手弁護士が現れてきており、彼らのやり方を見ていると、むしろ、法律事案が発生してしまった場合には、最も良い結果を手に入れるための最良の方法は、通常以上のレベルの弁護士を見つけることであろうと痛感してしまうほどです。
いずれにしても、比較される弁護士の力量について判断できないために、セカンドオピニオンを提示することがかなり困難なのです。簡単に言えば、ファーストオピニオンしか提供できないということです。
第3の原因としては、弁護士は、他の弁護士の仕事の進め方について批判することを嫌う傾向にあることが挙げられます。
セカンドオピニオンを気楽に述べる弁護士よりも、実際にその法的トラブルを担当している弁護士の方が、その事案に詳しいわけですから、ただ、ひと通り記録を検討しただけの弁護士が、やたらに批判的な意見を述べて、仮にその助言の内容が担当弁護士の耳に入ってしまったような場合、担当弁護士から業務妨害だとその逆鱗に触れたり、反対に懲戒請求を受けたりするおそれもあります。
自分が担当弁護士の立場に立てば、大した根拠もなく、自分のやり方について批判している弁護士がいると耳にすれば、この上なく怒りを覚えますしあまりに無責任に批判していると思えば懲戒請求することも考えます。
このような事情から、他の弁護士のことを批判したくないという気持ちが強くなってしまうのです。
第4の原因としては、セカンドオピニオンの結果によっては、依頼者が、先に依頼していた弁護士を解任してしまい、こちらに乗り換えてしまったというような場合には、結果的には他の弁護士の仕事を奪ってしまったと捉えられてしまうことも考えられ、このことが弁護士法で禁止している横取り事項に触れてしまうため、場合によっては、その仕事を奪われた弁護士から懲戒の申し立てを受けてしまうおそれがあるということも挙げられます。
セカンドオピニオンを求められる時期
セカンドオピニオンを求められる時期としては、最も多いのは、何らかの法的トラブルが発生してしまって、まずある弁護士を訪問して法律相談を受けたものの、納得のいく結果が得られないというケースがあります。この場合には、比較的気楽にセカンドオピニオンを申し上げることができます。
まだ、他の弁護士がその事件に着手しているわけではありませんから、どのような意見を差し上げても、その弁護士を批判することにならないからです。
次に多いケースとしては、既に他の弁護士がその事件に着手している場合や、第1審の判決を受けた後のタイミングで求められるケースです。
この場合には、セカンドオピニオンを差し上げるにあたっては、かなり慎重にならざるを得ません。
やたらな意見を申し上げるとその弁護士のやり方を批判する結果になってしまうことが多くなってしまうからです。このような場合、私であればこのような方法をとったと思われますという程度の言い方をすることになってしまいます。
最後に、その事件の処理が完全に終了してしまった後にセカンドオピニオンを求められることもあります。生じた結果に全く満足していない依頼者が、担当していた弁護士を懲戒請求しようとしているような場合です。
この場合には、批判的な意見を申し上げることが直ちにその弁護士に対する否定につながりますので、明らかに間違った方法をとっていた場合以外は、かなり遠回しに、ほかの方法もあったかもしれませんねという程度の発言で済ませることになります。
当事務所においてセカンドオピニオンをお受けする場合
以上のような考え方ですから、当事務所においては、セカンドオピニオンに対応することについてはそれほど積極的ではありません。
ただ、どうしてもと申し込まれる場合もありますが、そのような場合には、あくまでもこれは私個人の意見ですとお断りしたうえでセカンドオピニオンを差し上げることにしております。
ただ、そうはいっても、過去に40年以上弁護士の仕事を続け、この間に2000件以上の訴訟を体験してきた立場からすると、明らかに誤ったやり方をしてきたと思われる事案や、かなりの程度手抜きをしているなと感じる事案、別のルートを採ればまだよい方向に転じることが間に合うと思われる場合などには、かなり率直な意見を申し上げる場合もあります、その相談者の方がお気の毒だと思われるからです。
最後に、セカンドオピニオンは、医療の場合もそうですが、法的トラブルの場合にも、あくまでも参考意見であるに過ぎないとご理解いただきたいと思います。
ステージの進んでしまっているがんの患者に対して、ある医師は手術を勧め、ある医師は抗がん剤と放射線を勧め、またある医師は何もせずに放置することを勧めるかもしれません。この意見のいずれにも一理はあるはずなのです。
この異なる意見の中から、どの方法を選択するか、それは患者であるあなた自身なのですが、法的トラブルに対するセカンドオピニオンについても同じことが言えるのです。