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原・白川法律事務所 hara shirakawa law office

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離婚原因いろいろ
古典的な離婚原因
離婚を望んでいる方に原因は何ですかと質問します。ほとんどの方は、性格の不一致と回答します。でも、この回答ってどうなんでしょう。
性格の一致した夫婦はおしどり夫婦などといって理想のかたちとされてきました。でも、性格の同じ者同志がそんなに長くコンビを組んでいけるものでしょうか。むしろ、性格のちがった者同志のほうがうまくやっていけるような気がしませんか。
そう、「性格の不一致」という用語は実に都合のよい、でも本質からは遠く離れたものなのです。「性の不一致」のことだという意見もありますが、一緒になった当時からの「性の不一致」ということはあまり聞きません。実際には、この背景に別の原因が潜んでいることが普通です。実際には、「性格の不一致」という用語で済まされている部分を分析してみると多用な種類に分類されることがわかります。
まず、古典的な離婚原因ですが、男女ともに共通しているのは、(1)酒、(2)ギャンブル、(3)不倫です。キッチンドランカーなどという新語も生れたくらいで、最近は酒飲みが離婚原因の一つになっています。ギャンブルでは、競輪・競馬よりも、最近ではパチンコ、スロットが群を抜いています。異性交友といえば聞こえはいいのですが、簡単に言えば、たちの悪い浮気といえます。
これらに続いて、暴力つまり飲酒時の言葉や行動による暴力(ドメスティックバイオレンスなどと名付けられています)、常識を超えたケチ(ひどい人になると、前日の家計簿を見て、その支払分だけを翌日現金で渡すような男性も少なからず現れています)。経済観念の極端な不足、新興宗教へののめり込みなども目立っています。

最近の離婚原因
ここ数年、現代的ともいうべき離婚原因も増加しています。
1.いずれかの両親との折り合いが悪い、
2.子供の教育方針について意見が正反対だ
3.金銭的な価値観が全く異なる
4.基本的な生き方が全く異なる
5.テレビの番組嗜好が全く異なる
などです。核家族化の進行によって、世の中がお殿様やお姫様ばかりになってしまいました。ここに掲げた離婚原因に共通しているのは、相手方を思いやることが全くできない、というただこの一点です。

例えば、テレビの話ですが、夫はナイター観戦と時代劇、妻はバラエティー番組と映画劇場。好みが違うのは当然です。仕方ないので、テレビを2台に増やして、別々の部屋で夜を過ごします。共通の話題がなくなります。笑い話のようですが、こんなに単純な生活パターンが、ある日突然に離婚原因になってしまうのです。

繰り返しこのような相談に乗っていると、時代が変ったのかなぁ、これからの日本はどうなってしまうのだろうかなどと余計な心配ばかりしてしまいます。

バツイチは蘇えるか
最近では、バツイチ同志が再婚して、結構うまくやっているケースをよく見かけます。やはり結婚には相性が大切なのかと納得したりしています。でも、どうやらうまくやっている人のほうがどう見ても少数派です。うまくやっている人は、たまたま最初の相手の選択について慎重さを欠いただけのように感じます。
Aさんとうまくやっていけない人は、よほど心を入れ代えたとしても、Bさんともうまくやっていけないことが多いのは現実です。

バツイチでも幸福になれるコツ、それはいかに本気で自分自身を謙虚に見つめ直すことができるか。この一点に尽きるように思われます。

結婚は人生の墓場だといった人がいます。だとしたら、離婚は天国へ向かったスタートラインということができるかもしれません。限られた生命時間を自分で描いた設計図に従って自由に生きることができる。これが人生ではないでしょうか。その権利は等しく万人に与えられた権利です。

人前で「自分はバツイチよ」と平然と言ってのけられる人、当事務所としては、そんな貴男に、貴女に、心からのエールを贈りたいと思います。
次の記事は、「必要となる費用」です。 [読む]
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